第2.65世界線　【架空国家を作ろう】

アレクサンドロス3世は現在のテッサロニキ西部周辺のマケドニア王国の王子として誕生しポリス連合軍とマケドニア王国の立場を逆転させたカイロネイアの戦いで初陣を飾った。彼は父であるフィリッポス2世から優秀な王にするために様々な政治や軍事などを学んでいった。更に幼少期には万学の祖と言われているアリストテレスが家庭教師となっていた。
アリストテレスはギリシア人としての誇りやギリシア文化の素晴らしさなどを教えられた彼は生涯に渡りギリシア文化を愛し続けたという。アリストテレスに対しては「フィリッポス2世から生を受けたが、高貴に生きる事はアリストテレスから学んだ」という言葉を残すほど尊敬していた。これを示すものとしてアレクサンドロス3世が東方遠征をしている際に見つけた植物や動物は逐一アリストテレスに送り、研究をさせていたという事が残っている（研究させるのにアリストテレス程の人物はいないと絶大の信頼を寄せていたという事）。
そんな彼は20歳の若さでマケドニアの王となった。父であるフィリッポス2世が護衛のパウサニアスに暗殺されたためである。そして彼は父の遺志を継ぎ紀元前334年、東方遠征を開始した。東方遠征を始めてグラニコス川でアケメネス朝ペルシアと最初に戦った。アレクサンドロス3世は豪華な甲冑を身に纏うと自ら敵将を投げやりで仕留めて東方遠征最初の戦いを見事な勝利で終わらせた。これ以降アレクサンドロス3世は見方から信頼を得て、敵から恐怖されるようになる。
小アジアのペルシア軍を蹴散らしながら東方遠征を続けるアレクサンドロス3世は紀元前333年にイッソスの戦いでダレイオス3世率いるペルシア軍と戦い1.5倍の戦力を持っていたペルシア軍を壊走させダレイオス3世の妻や子供を捕虜として丁重に扱った。イッソスの戦い勝利後エジプト遠征を行った。アケメネス朝ペルシアに支配されていたエジプト人はペルシアを倒したアレクサンドロス3世を、歓喜をもって歓迎した。その後彼はファラオとなりエジプト王となった。彼はアレクサンドリアと言う都市をエジプトのナイルデルタに建設した（アレクサンドリアはヘレニズム文化の中心地となりキリスト教の5本山になる程の発展を遂げる事になる）。紀元前331年、エジプトで休息を取ったアレクサンドロス3世はチグリス川上流のガウガメラでペルシア軍と再び衝突、アルベラの戦いが勃発した。15万（諸説あり）のペルシア軍と4万のマケドニア軍はマケドニアの圧勝で終わった（ダレイオス三世はその逃走中に殺害される）。
その後ペルシアに入ったアレクサンドロス3世はアクロポリスを破壊した恨みからスーサやペルセポリスと言った街で破壊と略奪を繰り返した。しかし、ペルシアの進んだ文化を見た彼は思いとどまり敵であるダレイオス3世に尊敬を覚えるも既に殺された後であった。彼はダレイオス3世を殺した人物を残酷に処刑したという。
ペルシア侵入後も全土併合をするためにバクトリアやゾグディアナも平定した。しかし、このころから軍隊の士気が下がり始め、インダス川を越えたあたりで東方遠征を中止した。その後はギリシア文化とペルシア文化の融合などを目指し様々な改革を行うが紀元前323年、イラクのバビロンで病死した。アレクサンドロス3世は後継者に最強の者を継承させるとした為帝国は分裂し彼が築いた大帝国は消滅した。

父にはギリシアを服属させたフィリッポス2世が居りアレクサンドロス3世を後継者として育て上げていた。そんな彼もギリシアで人質にされていた時に著名な偉人たちに学び実力を付けていた。

ブケパロスはアレクサンドロス3世が愛用していた馬でイッソスの戦いやアルベラの戦いでもこの馬に乗っていたとされている。
この馬はフィリッポス2世の貢物としてマケドニアに連れて来られたが気性が荒く、誰も乗りこなす事が出来なかった。そこでアレクサンドロス3世はブケパロスが自らの影に怯えていると気づきブケパロスの向きを太陽の方角に向けたところ興奮が収まり、ブケパロスを乗り回す事に成功したという。この話からアレクサンドロス3世は部下だけではなく馬の気持ちさえも理解できたというエピソードでありこれをみたフィリッポス2世は関心と恐怖を覚え「お前はお前自身の王国を探すの良いだろう」というような事を言ったとされている。
ブケパロスはインダス川の戦いで戦死しておりその事を悲しんだアレクサンドロス3世はその地をアレクサンドリア・ブケパロスとしてその地に残している。

マケドニア王国の王子でこそあったがその領域は現在のギリシア本土に属している。彼がギリシア文化を愛していた事や王国の位置からギリシア人たちは偉大にして尊敬できる偉人として尊敬を集めている。歴代の皇帝にもアレクサンドロス3世を模範としていた者もいた。