第2.65世界線　【架空国家を作ろう】

元々は、ローマ教皇庁のシュビーデンブルグ大司教区の一つであったが、シュナインゲン王朝の11世紀から離別するようになり、12世紀には完全に離別した。
プロテスタントに分類されることもあるが、他プロテスタント諸派とは異なり、教義上の問題でなく、政治的問題(十字軍の不派遣問題）が原因となって、カトリック教会の教義自体は否定せずに分裂したため、典礼的にはカトリック教会との共通点が多い。
最大の特長は、国王の立ち位置を「聖なる権力の保持者」とし、同時に「統一君主国のキリスト信仰を守護すべきもの」であると定めている点である。シュビーデンブルグ聖教会の大主教である、「シュビーデンブルグ大主教」には、テア=ヴィルヘルミナ=ナイナハト=シュビーデンブルグ公が勤めている。

統一君主国の本土とも言える「シュビーデンブルグ島」にキリスト教が正式に到来したのは、紀元200年のローマ帝国時代に、陸海路を通じて到来したと言われている。
300年には、当時の支配地域の中でも広く信仰されていたとされている。ローマ教皇庁との対立に至るまでは、他の君主国家と同様に神権と王権の両立などの問題は生じていたが、比較的平和な関係を築けていた。両者の関係が大きく悪化したのは1090年代の十字軍派遣である。当時、統一君主国は立地上の関係から「影響が大きい」として、十字軍派遣をしなかった。これを、ローマ教皇庁から批判された当時の統一君主国王室は、事情を説明したが、受け入れられることはなく、ローマ教皇庁からの圧力は強くなっていった。これにより、統一君主国王室は、ローマ教皇庁と袂を分かつこととして、統一君主国教会のローマ教皇庁からの分離政策を実施した。この政策は、12世紀半ばに実現し、統一君主国のキリスト教はカトリック教会と完全に分離した。

その後、シュビーデンブルグ聖教会は、王の権力が神より与えられたものであるから、叙任権などはすべて国王に属するという「王権神授説」を発表し、この教えは、現在でも信仰の柱となっている。また、シュビーデンブルグ聖教会は、聖書のシュビーデンブルグ語翻訳などを行い、ある意味でプロテスタント的な信仰確立を目指した。13世紀からの統一君主国の海洋進出によって、東南アジア圏などを中心に布教が進んでいくとともに、東南アジアでのカトリックの復権を狙って侵攻しようとするカトリック派の撃退などを行った。これにより、カトリック派は国内で強く差別されるようになり、統一君主国統一憲法の施行までカトリック派には市民権は与えられていなかった。
20世紀末から21世紀初頭にかけて、シュビーデンブル聖教会で女性の聖職者の叙任が進み、2015年には初めての主教が生まれて話題となった。

シュビーデンブルグ聖教会の教会法は、聖書をその根本としている。加えて、その教義は教父の教え、公会議のエキュメニカルな信経（フェルナンデス信経など）が聖書の教えと合致する限り、それらを元としている。教義内容は聖シュビーデンブルグ教義要綱と祈祷書に表れており、また執事、司祭、主教からなる聖職者の聖別を認める。

同性結婚とLGBTについては、近年教会内で議論が続いている。公式には「教会法では同性婚を司式することは禁止されている」が、「各地の教会では同性婚のあなたをサポートする祈りを受けることもできる」ともしている。実際には、各地の教会で同性婚の司式が非公式に行われている。
また、信仰の守護機関であるとともに、王が大きな権力を持つ国教でもあるため、近年諮問官院で議論されている「同性婚/LGBT容認法」が可決されれば、聖教会がこれらを認める可能性が指摘されている。