第2.65世界線　【架空国家を作ろう】

UB-5Sはロスカナス共和国にあるインダストリアル・ソブレナス社が開発、製造したマッハ7で高度7万フィート以上を超音速で飛翔するスクラムジェット式巡航ミサイルである。
この巡航ミサイルはサブブースターユニットとメインユニットに分かれ、サブブースターの鈍足飛行で飛距離を伸ばし、敵領内侵入時には超音速まで加速する。また、サブブースターユニットを装着しなくとも射程は少し短くはなるが超音速での発射も可能である。

ロスカナス共和国軍は諸外国の防空網の強化や迎撃能力の向上に立ち向かう為、巡航ミサイルでは厳しいものであるだろうと仮定し、インダストリアル・ソブレナス社へ超音速飛行が可能な兵器を打診した所、開発されたのが超音速巡航ミサイルの試作型であるUBX-4である。
UBX-4は最初純粋なミサイルではなくスクラムジェットとブースターを搭載した超音速無人機としての開発を行ない、極超音速飛行のさまざまな側面をテストするために計画され、合計で5-6機体が開発された。複数のスケールバリエーションを製造し、それぞれの機体に対してコンセプトを変えながら超音速巡航ミサイルの開発へと漕ぎ着けていった。アメリカ軍のX-planeシリーズと同じで特に、ロスカナス共和国のNASAとも呼ばれるOSAとインダストリアル・ソブレナス社と共和国軍部が共同で立ち合いながら完成させたプログラムである。

UB-5Sは戦略爆撃機に搭載される空中発射型ミサイルとして開発されていたが、軍部からの要望により地上発射型と艦船搭載型まで様々な汎用性を持った武装として最終的に完成され、ロールアウトした。
UB-5Sは2014年5月26日に最初空中発射実験を成功させた。その時の速度はマッハ5で高度7万フィートを飛行し、太平洋へと着落した。2回目の試験ではサブブースターユニットであるUB-3が装着され同じく爆撃機の下部から発射、弾頭は無しでLOKIによる衛星誘導方式による距離計測が行われ、その飛距離はサブブースター含まず350km、含んだ場合は約500kmもの長射程を出すことに成功した。
2016年2月6日に正式にロールアウトしたUB-5Sは軍部に引き渡され運用を開始し、最初の試験として同じく太平洋にサブブースターユニットを搭載し発射、再度射程検測を行った所、550kmと試験型より50kmもの射程を伸ばすことに成功している。
弾頭には当初戦略核弾頭のみとされていたが通常弾頭から戦略型ではない核弾頭と中性子弾頭が搭載できるように改良されている。

・UB-5A

• UB-5Sの地上発射型でTELを使用した垂直発射式のコンテナからコールドロンチで発射後、後部のサブユニットに点火する。約10分間の通常飛行により目標への最適ルートと高度を決定し、慣性誘導 + E/O誘導による飛行を行う。次に、目標まで接近した後サブブースターユニット2段目のロケットに点火、約6秒でM5.2まで一気に加速する。その後、メインユニットに点火しM7まで一気に加速した後、目標まで到達する。迎撃困難にする為に目標突入時にはチャフディスペンサーによるチャフ散布とフレアーによる妨害を行いながら着弾する。着弾誤差は5-7mである。

・UB-5M

• UB-5Sの海軍運用型で基準はクロコダイル級SLBMや他の級の戦略兵器として搭載可能となっている。コールドローンチで発車後は地上式と同じで通常飛行形態に入り、目標へ誘導される。誘導方式は地上発射型と異なり、慣性誘導と状況により可能ならば天測航法を併用することが可能で、LOKI衛星測位誘導方式まで使用可能である。

・UB-5X

• UB-5Sの最新鋭型で主に戦略爆撃機に搭載される極音速型である。翼パイロンに8発搭載可能であり、各目標に設定も可能であるが単一目標に対しての攻撃も可能である。UB-5Xはサブブースターユニットに大型の2段式ブースターを搭載し通常加速後、5S型と同じでブースターを使用するが固体燃料ロケットによりM7まで急激に加速した後、スクラムジェットエンジンでM9.9の速度で敵側に突入する。弾頭部分には特殊なセラミックが使用され、ハフニウム‐炭素‐窒素の三元系粉末を燃焼合成法によって作成し、放電プラズマ焼結によって固化製造したもので、耐熱温度は4000℃以上に達する。高度7万フィートからLOKI衛星測位システムにより目標に攻撃誘導される。複数で運用する場合においても2機1組で運用することが可能で片方が親機となり囮やジャミングなども可能である。