第2.65世界線　【架空国家を作ろう】

ロスカナス共和国のインダストリアル・ソブレナス社化学部門が現在兵器検討を行なっている従来の焼夷榴弾に貫通力と爆発力を持たせた新型弾薬。
元は航空機用機関砲に使用されていた焼夷榴弾(HEIMP)の弾丸により化学的な燃焼剤付与による“点”での装甲貫通力と鈍感な爆薬による貫通後の被害を考察された特殊弾である。
検討幅は大型の銃砲や機関砲から重機関銃や携行型歩兵砲までの幅広い検討が現在おこなわれており、弾頭の焼夷剤と貫通用材料を現在検討中である。

第一の検討として計画された使用武器の条件として「一定の口径である」「比較的初速があり弾速が早い」を第一の検討案件とした。この特殊焼夷弾には既存のエレクトロン焼夷弾をもとに開発を行った。

• 検討-1

まず最初として検討されたのは、CA-01多目的歩兵砲であるこれは上記の条件を満たし、なおかつ多目的砲の発展を目的とされたためCA-01が使用された経緯がある。
使用弾薬の詳細として先端の燃焼剤にはエレクトロン焼夷弾と同様のマグネシウム96%とアルミニウム4%から構成される軽合金を充填した。
弾頭先端の炸薬筒の中には、テルミットが充填され、信管で650度前後に加熱されると10 - 15分に渡り、白く激しく輝いて燃焼する。燃焼温度は摂氏2000〜3000度にもなるため、セラミックの耐熱温度を大幅に超えることができ、なおかつ反応終了まであらゆる消化剤を受け付けないためテルミット＋エレクトロンが焼夷剤として選ばれた理由でもある。
次に弾頭中腹にある貫通後の炸薬には当初RDXが検討されていたが威力を上げるためHMXへと変更された。HMXはRDXよりも威力が高く成形炸薬弾などにも使用されるため変更された。また爆薬として非常に安定性も高く燃焼による爆発もない為選ばれた理由でもある。
・試射
安全に考慮し、トリガーにワイヤーをかけて無人での試射を行った。
・目標
今回の目標はRHA1000mm程度の均質圧延装甲板とセラミックをミルフィーユ状に積層した仮の装甲を標的とした。
・結果
距離500mからの射撃で1発目は目標を2m逸らして外した。2発目は着弾、激しい白色の炎を上げ6秒後、遅延信管に着発し爆発した。
損害としては装甲貫通にまで至ってはおらず150mm程度の貫徹穴を残し、内部で炸裂した爆薬により装甲が捲れ上がっていたが貫通までは至っていなかった、精々327-350程度であると推測される。
・考察
今回の歩兵砲の使用による初速と弾頭に硬芯素材を使用していなかった為の貫徹不足が主な原因と考えられるが判別は難しい。
後の検討としては硬芯素材にタングステンを使用する検討がされているが現状は信管の鈍化や弾頭改良など様々な課題があるため検討中である。

• 検討-2

歩兵用40mmグレネード弾薬の使用を検討した、装薬は同じくエレクトロン焼夷弾の弾薬にRDXを炸薬とした。
・試射
前回の無反動砲では銃砲身などに特に損傷や暴発など見られなかったため今回は米軍のM203グレネードランチャーを使用し、歩兵に試射してもらった。
・目標
今回の目標としては30mmの均質圧延装甲板で歩兵戦闘車やソフトスキンなどの交戦などに対処可能かという目的とする。
・結果
距離200での射撃で3発射撃を行った。1射撃目は装甲板上部に命中し3秒後炸裂した。2射目は下部に命中同じく炸裂、3射目は再度上部に命中したが角度が悪かったせいか弾頭が着発したにもかかわらず地面に落下、3秒間の燃焼後炸裂した。
損害としては30mmの装甲板裏に到達した後炸裂したとみられ完全に貫通後直径20cmの抉れたような貫通孔があり、2射目も同様な貫通孔があった。3射目に至っては貫通こそしてないが5mm程度装甲に侵徹した後が見られた。
この武装は装甲車や歩兵戦車程度の装甲板なら貫通可能であると決定づけ、実用化の目処を立てることができた。
・考察
前回と違い装甲板の完全な貫通に至った。考察される理由としてはまず第一に装甲板が中程度であった事と均質圧延装甲のみであったことが理由であるとされる。セラミックなど耐熱性が高い素材が無く、高温による侵徹を妨害する素材がなければ比較的貫通は可能であると決定づけることができたと考えられる、今後の製品化に役立っていくであろう。

• 野砲などの大型砲
• 歩兵砲
• 装甲車などの25mm砲や30mm砲などの使用
• 40mmグレネード弾