第2.65世界線　【架空国家を作ろう】

クールラント共和国(クールラントきょうわこく、ドイツ語：Republik Kurland、ラトビア語：Kurzemes Republika、英語：Republic of Courland )とは、ヨーロッパ北東部のバルト海沿岸にある共和制国家である。
国民の多くはバルト・ドイツ人であることから、クールラント共和国はドイツ人国家だとする見方が多い。

国名の「クールラント」は、バルト海沿岸に住むバルト人部族であるクール人に由来する。

有史以来、バルト北部のリヴォニアにはバルト語系のクール人やラトビア人が居住していた。一説によると9世紀までこの一帯はヴァイキングによる支配を受けていたとされている。

13世紀頃、クールラントはドイツから来たリヴォニア帯剣騎士団に征服された。このリヴォニア帯剣騎士団はクールラント征服後しばらくしてから、同じくドイツから来たドイツ騎士団(チュートン騎士団)に吸収された。この一連のドイツ人の侵入により、クールラントには多くのドイツ人が入植し、それらはバルト・ドイツ人と呼ばれた。この頃からクールラントでは入植してきたバルト・ドイツ人が先住民であるラトビア人を支配する社会構造が形成され、この社会構造は20世紀初頭まで続くことになる。

1561年、クールラントを支配していたリヴォニアのドイツ騎士団はポーランド・リトアニア共和国に従属。クールラントはポーランドの庇護の元に世俗国家を形成し、クールラント・ゼムガレン公国( Herzogtum Kurland und Semgallen )が成立する。初代クールラント公にはリヴォニア帯剣騎士団の団長だったゴットハルト・ケトラー( Gotthard Kettler )が即位。以後、ゴットハルトの子孫がクールラント公を継承し、彼らの拠点は現在のクールラントの首都ミタウ( Mitau )に置かれた。

17世紀末、第4代クールラント公ヤーコプ・ケトラー( Jacob Kettler )の時代にクールラント公国は最盛期を迎えた。この時代、クールラント公国はカリブ海にあるトバゴ島を植民地化し、ニュークールラントを形成した。
しかし、こうした植民地経営は大した利益をクールラントにもたらすことはなく、度重なる植民地争奪戦とドイツ人貴族たちによる贅沢な生活によりクールラントの財政は衰退、ニュークールラントはすぐに崩壊することになる。

1737年に第7代クールラント公フェルディナンド・ケトラー( Ferdinand Kettler )の死を持ってケトラー家は断絶する。フェルディナンドの跡を継いでクールラント公に即位したのはフェルディナンドの寵臣だったエルンスト・フォン・ビューレン( Ernst Johann von Bühren )であった。

この頃からクールラント公国では没落したポーランドより、強大化したロシア帝国の影響力の方が強くなっており、クールラント公のビューレンもロシア帝国の伯爵であった。

1795年の第3次ポーランド分割の際に、クールラントはロシア帝国に吸収され、クールラント公国は事実上消滅した。この時クールラントにはクールラント行政区が設置され、首都ミタウもロシア語読みのミタヴァ( Митава )と改められた。

第一次大戦中の1915年、クールラント行政区はドイツ帝国に占領され、クールラントに再びドイツ人による支配が戻ることとなった。大戦の最後の年である1918年、ドイツ帝国はロシア支配下のリヴォニアに到達。1918年の3月8日にクールラントとリヴォニアに戦時国家であるオーバーオストが建国される。オーバーオストはドイツ帝国の従属国であり、ドイツ帝国の戦争遂行に必要な軍需物資の製造が行われた。とはいえ、ドイツ帝国による統治は寛容で、バルト・ドイツ人には自分たちの議会(クールラント国民議会)を持つことが許され、ある程度の自治が認められた。また、ラトビア人にも政治に参加する権利が与えら、彼らは数百年ぶりにバルト・ドイツ人と同等の立場に立つことができた。

1918年10月、ドイツ帝国はオーバーオストに対し、ドイツ帝国の占領軍による軍政から市民権威に置き換えることを提案。1918年11月18日にオーバーオストは独立を宣言、今日のクールラント共和国が成立する。1918年12月7日、ドイツ帝国軍はクールラント地域の権限をクールラント共和国政府に委譲し、クールラント共和国は正式に主権国家となった。

第二次大戦中の1939年、クールラント共和国はソビエト連邦による侵攻を受けた。しかし、ドイツとソ連の秘密協定であるモロトフ=リッペントロップ協定ではクールラントはドイツの勢力圏と定められていたため、ドイツはソ連を批判すると共にクールラントに義勇軍を派兵する。元々ソ連軍は指導者スターリンによる大粛清の影響で弱体化しており、ドイツから派兵された義勇軍の活躍もありクールラントはソ連軍の侵攻を撃退した。これは世界にソ連軍の脆弱さを示すこととなった。

1941年にドイツとソ連の戦争が勃発すると、ドイツはクールラントに対しドイツ主導の枢軸国陣営に加盟し、対ソ戦に参加するよう要請する。クールラント国内でもファシズムが吹き荒れ、主に若者を中心とした「参戦派」が国内で台頭する。これらの勢力は政権側と激しい論争を展開するが、1943年にドイツが劣勢に回ると参戦派の意見は徐々に減って行った。しかしこの時、数千名のバルト・ドイツ人の若者が「ドイツとクールラントは兄弟である」とし、クールラント政府の制止を無視してドイツ軍に義勇軍として参加し、ドイツの防衛戦に参加した。

第二次大戦後、大戦中に中立を保ったクールラントは西欧諸国主導の陣営欧州集団防衛機構に加盟。東欧で数少ない「西側」の国となった。

政治のトップ	共和国大統領マクシミリアン・フォン・ホルツマン?
議会	クールラント国民議会?
与党	自由共和党?、クールラント国民！

現在の国会は1918年にクールラント共和国で創設されたものであり、当時から仕組みはほとんど変わっていない。

任期は8年。一院制である。現在の議席数は435議席である。
クールラント国民議会の主な政党は以下の通りである。

派閥名	政治イデオロギー	議席数
🟦自由共和党?(FRP)	中道右派、自由主義	163議席
🟪社会民主党(SPK)	中道左派、社会民主主義	132議席
🟩クールラント国民！?(MIK)	右派、右派ポピュリズム	84議席
🟨ラトビア人同盟?(LNA)	左派、地域主義	38議席
🟥共産党(KKP)	極左、マルクス主義	9議席
🟫国粋バルトドイツ党?(NDP)	極右、国民保守主義	4議席
その他		5議席