概要
W.A.S.P「ワスプ」はロスカナス共和国にある2社合同企業である、SIMA・Industrias社が開発製造した歩兵が携行できる最小型のマイクロミサイルである。
WASPは歩兵が使用している40mmグレネードランチャーか専用の発射機から使用でき、使用方法は通常の40mmグレネードランチャーと変わらないが射程は約2.2kmと通常の40mmグレネードより大幅に増加し、最小射程は5mである。
誘導方法はセミアクティブレーザーシーカーを使用しており、銃身からガス圧式の推進剤で3m程度射出されたあとに固体ロケットモーターに点火して誘導される。個人運用も可能であるがスポッター/シューターによる二人運用も可能で発射後により精密な誘導も可能となっている。発射時にはガス圧の推進剤のため無煙で発射が可能であるためRPGなどより射撃手位置などが露見しにくいメリットもある。重量は770g、全長43cmと非常に軽量で20m程度にダメージを与える榴弾を標準装備としている。
詳細
W.A.S.Pの開発は歩兵の単体戦闘火力の底上げと精密誘導兵器の簡易的運用を目指して開発された。
歩兵はロケット推進型無誘導弾(RPG等)や標準的なライフルグレネードなどの装備による単体の戦闘力を向上させてはいたが精密兵器等の運用に関しては高度な教育訓練や専門的知識の必要性や対費用効果なども求められる必要が多々あった。無誘導兵器に関しては命中率は兵士によってばらつき、単価は安くなっているがそれなりの訓練や実戦での経験などが必要であり、ある程度の練度が必要とされていた。
W.A.S.Pはこれらの問題を簡易的に解決するために開発された歩兵用マイクロミサイルである。
W.A.S.PはRPGなどの無誘導兵器よりも長い射程距離でより正確である一方、1個78,000ドル(2000万円)のFGM-148ジャベリンなどの現在の歩兵誘導兵器よりもはるかに軽量で費用対効果も高く、専門的な知識等も必要でない為、歩兵の単体火力を向上させると共に教育訓練等の知識を必要としない精密誘導兵器となった。
W.A.S.Pは無誘導RPGより高価でジャベリンより威力は劣るが、対戦車ミサイルより安価で、壁などの障害物を吹き飛ばすのに十分な威力がある。
さらに改良型や派生型では用途によって様々な信管や炸薬に変更可能で、データリンク機能による複数弾の同時プログラミングと照準、小型ボート、車両、小型無人航空機(UAV)へのプラットフォーム統合などが可能であり、W.A.S.Pはロスカナス共和国の戦術レベルを引き上げにも貢献している。