B型強化複合装甲は、通常の複合装甲より遥かに防御力が高く、APFSDS弾などの対戦車砲弾(実射実験済み)や炸裂型爆弾などに対しても高い防御力を発揮するとのこと。また、その下に対爆強化装甲という装甲も装備しており、2重で内部のクルー及び設備を保護する。また、内側には準装甲と言われているケブラーの内張りが設けられている。砲塔前部は高い防御力を出すために特に厚い複合装甲を装備しているだけでなく傾斜装甲も採用されているため、敵砲弾からの生存率を格段に向上させている。
さらにこの装甲には多結晶体である鋼板内の結晶粒を微細化させることにより結晶粒界の面積を増大させる技術も取り入れられている。
※この装甲は、実射実験で前面ならば貫徹力1,200mm相当の砲弾も防げることが分かっている。なお、これは特殊な合金と結晶体で装甲を作成した為であり、一般に出回っている複合装甲とは違うとのこと。
部位 | 防御力 |
砲塔前部 | 約1,200mm |
砲塔右側面 | 約610mm |
砲塔左側面 | 約610mm |
砲塔上部 | 約860mm |
砲塔後部 | 約605mm |
車体前面 | 約1,200mm |
車体右側面 | 約580mm |
車体左側面 | 約580mm |
車体後部 | 約550mm |
防御力はこのようになっており、非常に高い防御力を誇ることが分かる。さらに搭乗員の生存率を高めるべく車体後部に緊急脱出用ハッチを設けており、どの搭乗員も訓練時に6秒以内の脱出が可能なように訓練されている。近年のジャベリンなど戦車の上部から攻撃を行う歩兵携行兵器の発達によりこの戦車では砲塔上部にも複合装甲を装備している。
また装甲の増加による速度低下を抑えるため、エンジンも高出力な最新型が採用されている。その結果整地速度85km/h、不整地速度75km/hという高い速力を実現している。